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猿のおはなし

今回は猿のおはなしです。

当時、アフリカのとある国にいたアタシの環境には、周りに年の近い子供もいなければ幼稚園にも行けずとにかく暇だったんですね。

唯一の楽しみはアメリカが経営するプライベート施設(プールやテニス、ビリヤードなどができる場所)と、現地の動物園だけでした。

はい。現地にも動物園ってのがあったんですね。

コンクリートのない剥き出しのデコボコ道を車で土煙を上げながら進むと、普通の森のような場所に着きました。

中に入るとどデカイダチョウが30mくらい張ってある網の向こうでガンガン走ってるんです。
早いのなんのって・・

目を丸くして見ていると現地の人に「乗るか?」って言われて親は慌てて「未成年だから」って断ったそうです。
当時もしアタシがもう少し大きかったら乗るハメになっていたんでしょうか・・(--)

更に森の奥へ進むと大きなケージの中に猿やらナマケモノやらピグミーヒポポタマス(名前若干違うかもですが当時ははっきりそう聞こたもので・・汗)という小っさいカバなど珍しい動物が軒を連ねておりました。

アタシは大喜び!!(>▽<)//

エントランスで買った餌のポップコーンの袋を手に持ちサル軍団の網の前に立ちました。
すると猿たちは網の間から手を出してポップコーンをねだりました。

その様子がとても愛らしかったので、近づいてビニール袋を開けてポップコーンを手の上に乗せてやりました。
猿は一瞬で食べると「オラ、次だ、次ッ」と言わんばかりにどんどん手を出してきます。

他の猿たちも同様に「次は俺だッ もたついてんじゃねーよ!」的な目で睨みながら皆して手を出してきました。
普段からのたのたしてるアタシは猿のアグレッシブな雰囲気に飲まれ、

「あ・・今すぐにあげますから。待って下さいっ・・(あせあせ)」

と、網に近づくと猿たちの目が一瞬キラーンと光りました。

(あ、因みに網の前に“これ以上近づいてはいけません”的な手すりとかありません。)

隙をついた猿たちのうち一匹がアタシのビニールを掴み、網の方へ引きずったのです!!
次々と周りの猿たちも内側から手を出してポップコーンの奪い合いです。

しかしとち狂った猿たちは日頃のうっぷんを晴らさんばかりに関係のないアタシの髪を引っ張ったり顔面を掴んだり、洋服を中に引き込んだりとエライことをしてくれました。

皆さん、猿って握力結構あるんです。
いて~の何の・・

それに猿には言葉が通じないんで、手加減ゼロです。
アタシはアホな子供でしたので、パニックだったとは言え必死に敬語で命乞いをしていたそうです。

「や・・やめて下さいッ・・離して下さいッ・・マ・・ママーッ 早く新しい餌持ってきてぇー!」

ここで無意識に主従関係を把握し、日頃シャーミーとのやりとりで培われた生き延びる方法を応用したのでしょう。
(ワンパターン

大量の猿に襲われかけるって・・相当怖いです。なので今でも猿は苦手です。
なんか・・本性を垣間見た気がして(涙)

これにはびっくりした親もそこらでウロついてる飼育員(多分)に助けを呼びに行くと
「ん?あ~。はいはい」
みたいな感じでアタシの元へ近づくと一喝。

「オッ!!!」

と、叫びました。

するとどうでしょう。猿たちは一斉に奥へと逃げたのです!

(お前がボスだったんか~いッ)と家族で心の叫びを一致させた事は言うまでもありません。

髪の毛も服もメチャクチャに乱れ、涙のちょちょぎれるアタシは気を取り直して動物を探索する事にしました。

上を見上げると高い木が空を覆い、奥へと続く森林はどこからが動物園になっているのか分からない程続いていました。
不思議に思っていると高い木から一匹の猿が枝を伝って自由に遊んでいました。

え?

と目が点になっていると、それに気付いた飼育員(多分)っぽい人が一緒に遊ぶそぶりを見せてうまいこと木に登るとその猿を捕まえてしまいました。

その猿は両手を掴まれるとぶらーんと身体を大人しく下げ、そのままホイッと猿のケージへ入れられてしまいました。

(逃げたのかな?)

と思っていたら、その方が

「向こうからたまたま来たからね。新入りが増えたよ。」

と、言っていました。

野生の猿つかみ取りかーいッ!!

動物園は、自然の森の中にケージだけ置かれている感じなのでむしろ、アタシらが大きな動物園の中にウロるいているだけなのだと後からゾッとしました。

つづく 


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真夜中のユートピア 猿のおはなし
2013/10/19 (Sat) 18:41 | グッチ 財布